サマー・渡米準備他

2008年4月 9日 (水)

予防接種と家さがし

今頃、09のLLMの方は、渡米準備を鋭意進められていることと思います。そこで、昨年度の経験ベースですが、渡米に際して、役に立ちそうなことを簡単に書いておきます。会社派遣の方は、海外赴任に準じて渡米準備を進めていけば足りるはずですが、BU個別の事情も無いわけではありません。その辺りをフォーカスすることにしたいと思います。

1)予防接種について
大学から、Certificate of Immunizationなるフォームが送られてくるはずです。病院で予防接種を受け、そのフォームを埋めてもらいます。過去、どの予防接種を受けたのかよく分からなければ、母子健康手帳を持って病院に行くといいでしょう。特にHepatitis B(B型肝炎)などは3回打つ必要があり、それぞれ所定の間隔を空けないといけないため、計画的に接種することをお勧めします。私の場合、中国ベンチャーへの投資を渡米直前まで担当していたため、予防接種のことをすっかり忘れており、慌てて(留学のための予防接種に手慣れていると評判の)霞ヶ関ビル診療所に駆け込み、6月頭から接種を始めました。結構な数の注射を短期間で打ったため、左腕が腫れました。また、予防接種を受けた日はお酒が飲めないため、数多い送迎会の日を微妙にずらしながら接種を受ける、という苦労を味わいました。なお、全ての接種を終わらせる必要は必ずしもありません(終わるに越したことは無いですが)。私も、B型肝炎の3回目つい先日打ち、やっと全てを終えたばかりです。

サマーの初日(かその数日内)に、大学の保健所(CELOPの目の前)に、記入済みのCertificate of Immunizationを提出する機会があるはずです。その際に、コピーは取っておくようにするといいでしょう。とある同級生は、「こんなもの役に立たん」とばかりに、受付の担当者に、持参した記入済みフォームを目の前でビリビリに引き裂かれました・・・(;^_^A。私は、このビリビリを目の当たりにしたお陰で、何かを提出する前には、必ずPDFを取っておく、というクセを習得することができました。

2)家さがしについて
今年の日本人LLMは(大学近辺の)アパート・マンションか、院生用独身寮(通称「580」。理由は、Commonwealth Ave 580にあるため)に住んでいます。相場は、部屋の広さと立地により大きく異なりますが、ボストンですからやっぱり総じて高です。私の住んでいるマンションは、1Bed、かつロースクールから自転車で7分の立地、スーパー隣で、1500ドル/月です。

アパート・マンションの探し方ですが、日系の不動産屋(ボストンアパマン、ボストンエイブル)、あるいは当地の不動産屋経由で探すことが多いようです。その中でも、日系の不動産屋経由で探した、というケースが比較的多いように感じます。私は両方行きましたが、最終的には、当地の不動産屋さんに、「これは10年に1度のディールだぜ」と薦められたマンションに決めました(担当者がすごく親切だったこと、なぜか1ヶ月分タダにしてくれたこと、も要因です)。なお、日系の不動産屋さんは確かに日本語が通じるので安心できますが、それだけで、かゆい所に手が届く、という所までのサービスを期待することまでは難しいかもしれません(もちろん、親切な不動産屋さんも多いとは思います)。文才溢れる同期某氏は次のように言っていました。「(彼らを)英語が通じる日本人と思わないほうがいい。日本語が通じるアメリカ人だと思うべし」。

引越の流れについてですが、まずサマーの間だけは大学の寮に入り、その間にアパート探しをして、サマーと新学期の間の(10日程度の)休みを活用してアパートに移る、とした同級生が最も多かったです。私もそうでした。もちろん、大学の寮を経由せず、直接アパートに入った同級生も複数名います。このあたりは人それぞれです。

ちなみに、サマーのために大学の寮に入る際には、抱き合わせ販売の如く「ミールプラン(食事)」の購入を義務付けられます。確か、週あたりの食事回数が多い順に、「19+」「14+」「10+」の3種類じゃなかったかな・・・。日本に居た時、「学食としては美味しいと評判」と聞きましたが、まあ、ウソではないと思います。学食としては頑張っていると思いますが、(カフェテリア形式で色々選べるとはいえ)メニューが一定なのでとたんに飽きがきます。個人的には、「10+」で十分でした。最初、私は「14+」で申し込んでいましたが、後で「10+」に変えてもらいました。

アパート探しの際、①ケータイ(不動産屋さんとの連絡のため)と、②銀行口座(手付金の支払のため)、の2つは予め必要、と思った方が良いようです。

①ケータイは、パスポートを持って(日本と同じ要領で)街中のあちこちにある代理店に行けば、すぐに手に入ります。外国人は、デポジットを支払うことを求められることが多いでしょう。ケータイのキャリアとしては、Verizon、Cingular、T-mobileあたりがあります。どれを選ぶかは好みの問題になりますが、アメリカ駐在歴の長い友人は、イメージとして、Verizonはドコモ、Cingularはソフトバンク、T-mobileはAUだと言っていました。なるほど。

②銀行口座は、パスポートを持って銀行に行けば大概すぐに開けると思いますが、ロースクールからGSU(大学生協)に向かう途中にある大学内のバンカメ(Bank of America)で開くのが、おそらく一番手っ取り早いでしょう(留学生に慣れていますし)。私も、バンカメで口座を開き、日本で作ったTCを自分宛にサインして、何千ドルかを入金しました。ちなみに、このバンカメで、私は、洗濯機に使う25セント玉(クオーター)をよく両替しています。

当地には当地の不動産慣習があります。最も代表的なのは、基本的に1年契約である、ということでしょうか。どうも中途解約といった概念は余り無いらしく、
①契約を解約したい場合は、まず不動産屋・大家に連絡。
②彼らが次の賃借人を探す最善の努力を行うものの、
③賃料支払リスクは賃借人が負う、
ということらしいです。無償による中途解約条項をネゴされてもよいと思いますが、成功する確率は低いと思われます。もっとも、私が今住んでいるマンションは、今年の1月に「契約を更新しますか。あるいは、契約を更新しないのなら、何月に退去する予定ですか」という趣旨のアンケート用紙が配られました。ボストン大学の学生が多く住んでいるからかな、と推察しています。

ボストンは恵まれた街ですので、基本的に、大概のことは何とでもなります。なお、負荷上、個別のお問い合わせにはとても応じきれないと思いますので、予めご了承くださいm(_ _)m。

2008年4月 7日 (月)

独断と偏見による日本語文献のレビュー

去年のゴールデンウイーク、私は、横浜・新宿・渋谷・池袋の本屋を回って、あれこれ日本語文献を買いあさっていました。アメリカのロースクールでの学習で、日本語文献を使うことについては賛否両論と思いますが、実際に、皆が使っていることは120%確かです。

日本語文献否定論の根拠は、「英語で考えるべきだ。日本語に頼っていては、英語が上手くならんぜよ」という、「英語からの逃避防止」に求められることが多いでしょう。
日本語文献肯定論の根拠は、「英語英語というが、ロースクールにまで留学したのに、中身を理解できなかったら何にもならんだろう」という、「理解こそが第一」に求められる傾向があるように感じます。

私は、日本語文献を、積極的かつ戦略的に使っています。言い訳がましいですが、戦略的、というところがポイントです。言語の壁は高いです。(少なくとも私には)チョモランマの如くです。この壁を登ることを諦めるつもりは毛頭ありませんが、長い時間を要することだけは確かです。限られた時間で一定の理解を得るためには、何と言われようが、あらゆる手段を尽くすべきでしょう。それに、日本語文献で節約できた時間で、英語のための勉強をすればいいだけの話でもあります。他にも説得的な理由は多数ありますが、ここでは省略します。

以上前フリが終わったところで、私の手元にあるアメリカ法関連の日本語文献について、簡単に振り返ってみます。日本語文献は、日本に居る時の方が手に入りやすいです。日本に居る時にゲットされた方が、何かとお得と思います。

1)「英米法辞典」(東京大学出版会。田中英夫編)
全授業における必須アイテム。特に電子版を重宝しています。ただし電子版は、当地の英語Windowsでは使うことは出来ません
(文字化けします。DVD版英辞郎、および、信長の野望・天下創生でも同じく文字化けします)。

2)アメリカ法ベーシックス(弘文堂)
アメリカ契約法」:契約法(ファーンズワース先生)の授業で大いに助かりました。実際に、試験に持ち込んで、アウトラインの代わりに使っていました。樋口先生に感謝です。
アメリカ証券取引法」:会社法(ウオーカー先生)の授業で証取関係のテーマが出たときに、リファーしていました。ホワイトヘッド先生の証券取引法では余り役立たない(授業が深すぎるから)との声も聞きます。
アメリカ代理法」:会社法(ウオーカー先生)の授業は、「代理」から入ります。その時に多用していました。
アメリカ民事手続法」:アメリカ法入門(ビアマン先生)で、管轄について扱った時に、よくリファーしていました。手続法を履修する人は、持っておくべきなのでしょうね。
アメリカ独占禁止法」:独禁法(ヒルトン先生)でのマストアイテム。

3)ナットシェル和訳シリーズ(木鐸社)
「アメリカ統一商法典」「アメリカ会社法」「アメリカ知的財産法」の3冊を持っていますが、期待ほどではなかったです。「アメリカ会社法」は、会社法(ウオーカー先生)の授業でそこそこ使いましたが、残り2つは全く使っていません。

4)「入門 アメリカ法制度と訴訟実務」(トニ・M・ファイン著。牧野和夫監訳。LexisNexis)
アメリカ法入門書の決定版と思います。陪審裁判および懲罰的損害賠償の長所・欠点については、サマースクールでほぼそのままパクりました。判例サイテーションや法源に関しても言及されている点が素晴らしいです。また、さんざん英文契約の翻訳をやった(やらされた)我が身としては、5ページ目から8ページ目まで、涙無しでは読めませんでした。ううっ。

5)「アメリカ憲法入門」(有斐閣。松井茂記著)
サマー、およびアメリカ法入門(ビアマン先生)でよく使いました。

6)「英米判例百選」(別冊ジュリスト。有斐閣)
アメリカ法入門(ビアマン先生)で扱う判例が、幾つかそのまま載っています。百選だけ読んで、授業に臨んだというLLMが(私も含めて)複数名・・・

7)「UCCコンメンタリーズ」一巻・二巻(LexisNexis。田島裕著)
UCC(ミラー先生)の授業で辞書的に使っています。条文の全てを網羅できているわけではないのが惜しい。第三巻(UCC第九編)はこれから刊行予定。第三巻があったらなぁ、と何回思ったことか。

8)「改正米国動産担保法」(商事法務研究会。国生一彦著)
UCC第9編(動産担保取引)をカバー。UCC(ミラー先生)の授業で辞書的に使っています。私は、後ろの索引でUCCの条文を引いて、その条文の説明の箇所を読む、という使い方をしています。

9)「UCCの基礎知識」(自由国民社。尾崎哲夫著)
買って損した・・・。

10)「新・アメリカ商事判例研究」(商事法務)
アメリカの会社法・証券取引法に関する重要判例を抽出して、判旨・ポイントを解説した本。あまりに考えずに買いあさったため、この本の存在に気がついたのは、会社法(ウオーカー先生)の試験が終わった翌日。会社法の授業で扱った判例が相当数載っていたため、この本を開いた時は真っ青になりました。この本の存在にもっと前から気づいておれば、会社法の授業がもっと楽にすごせたのに。後悔です。

11)「アメリカ著作権法入門」(信山社。白鳥綱重著)
知的財産法(ボーン先生)の授業で、日本人全員がお世話になりまくりの本です。判例の評釈も簡潔で、よい本と思います。

12)「英和対訳 アメリカ特許法とその手続」(雄松堂出版。ドナルド・チザム著。竹中俊子訳)
来年の特許法対策として買った本。私が持つ本の中では間違いなく最高額(26,000円)。授業に役に立つかどうかはこれから。授業で役立たずとも、読んでおきたい本と思っています。辛そうだけど。

13)「判例で読む米国特許法」(商事法務研究会。木村耕太郎著)
判例概要が詳細にまとめられており、よい本と思います。特に、知的財産法(ボーン先生)の特許法パートで出てきた最初の判例(Diamond v. Chakrabarty)が、非常に詳細に解説されていたのには感動しました。

全部足したらいくらになるんだろう・・・それは考えないことにします(;^_^A

2008年3月24日 (月)

ボストン・サマー(2007年)

さっき、同級生のH氏から、「そういえば、サマーで○×△したことを思い出しましたよ」というメールが届きました。サマースクール、懐かしいですね。今年の方に役立つかもしれませんので、ネタバレになり過ぎない程度で、ボストン・サマーのことを書いておきます。

ボストン・サマーは、ボストン(あるいはハーバード)に留学される方には、お勧めのサマーの一つでは、と思います。その後のロースクールでの友人も出来やすいですし、(サマー直後に引越しを伴わないため)生活の立ち上げが容易であるためです。

実績ベースの話をしますと、昨年、ボストン・ローの日本人LLMは、全員ボストン・サマーに出席しました。ボストン・サマー出席率100%の国なんて、日本以外に無いのでは・・・もっとも、半ば強制参加だったような気がしないでもないですが(;^_^A

ボストン・サマーは、ボストン大学の英語教育機関(通称CELOP)が運営しています。その最大の特徴は、1クラス十数名程度と、非常に小人数であるところでしょう。主題はアメリカ法に関することになりますが、基礎知識のインプットよりも英語力の向上に力点が置かれているため、普段のクラスは、Law Professorではなく、CELOPのベテラン英語講師が担任を務めます。「大教室で、Law Professorから法律の基礎知識について講話を受けたい」と思っておられる方には若干物足りないかも知れず、このあたりは好みが分かれる所かもしれません。もっとも、ロースクール入学後はイヤでもLaw Professorからみっちり教わることになるため、「ああ、あの頃のアットホームな雰囲気が懐かしいわ~」と、たいがい皆そう思っているようです。

サマー中は、毎週、何らかの訪問イベントが組まれます。連邦裁判所、州裁判所、ボストン証券取引所、サミュエルアダムスのビール工場などです。私はこれが楽しみでした。

テキストこちら(少なくとも去年と一昨年はこれ)。通称「シュベルト」。先日のブログで、「Model Penal Codeのことをはじめて知った」と書いてしまいましたが、シュベルト317ページに言及があり、サマーの間にしっかり読まされていたようで、自分で黄色くマーキングしてありました。忘れていただけのようですヾ(- -;)。ダメだなぁ。

さて、サマー期間中の住まいですが、とりあえず大学の寮に入る人が多かったです(大学が、Undergraduate用の古い寮を貸し出しています。サマー終了の翌日に退寮となります)。私もその一人でした。特別に、私が入った寮の外観と部屋の写真を添付しましょう。

Photo Photo_2

相部屋が原則ですが、希望すれば一人部屋も入れ(る可能性があり)ます。料金がそれほど変わらなかったので、私は「一人部屋で」との希望を出した所、通ってしまいました。よって、部屋の写真は一人部屋のものです。

Celop_certificateそして、めでたくサマーを修了すると、修了証をゲットできます。
スーザン先生曰く、「コストは40セント。価値はプライスレス
それって何処かで聞いたような。

さて、そろそろリーディングアサインメントに戻らなければ・・・。
それにしても、あの頃はよかったなぁ(ー。ー)フゥ。

2015年5月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

最近のトラックバック